【20代営業マンのグルメ開拓記 vol.3】都会の狭間で味わう、いつもの定食。

日々仕事に追われる毎日。課されるノルマ。社会の荒波に揉まれる。そんなどこにでもいるサラリーマンの自分には、日々のモチベーションがある。

それは、おいしいものを心ゆくまで味わうこと。言うなれば、誰にも邪魔されない自分だけの楽園。食への探究心は人一倍あると自負している。

このシリーズは、20代営業マンの主人公が日本全国のグルメを食べ歩く日々を記録した物語である。

vol.3 お食事処 asatte @北参道

今回降り立ったのは東京メトロ副都心線の北参道駅。明治神宮の北側へつながる参道「北参道」が駅の由来となっている

東には国立競技場、西には明治神宮、南には原宿、北には新宿という立地から、都会の狭間と称されることも。

そんな北参道で顧客との打ち合わせのあと、降り敷きる雨のなか、束の間の休憩を楽しみに、今日もランチ探しを。

明治通りには多くのビルが建ち並ぶが、飲食店はあまり見当たらない。

なかば諦めかけたとき、メイン通りを少し外れたところで、白色の暖簾が見えてきた。

近づいてみると、『お食事処 asatte』の文字。その下には定食メニューの案内が。さっそく、入ってみよう。

「こんにちは〜」

「いらっしゃいませ」

にこやかな笑顔で迎えていただいたのは、asatteの店主・車さん。

あとで聞いたのだが、このお店の由来は「食事は体を作るもの。明日の体というと近すぎるし、未来は大げさすぎる。明後日くらいがちょうどいいんじゃないか?」ということらしい。

言葉のチョイスがなんとも絶妙。店の雰囲気も相まって、心がほっこりした。

ラインナップは日替り定食1本というシンプルさ。本日の定食は “とり天定食”。夜になるとまた違った日替り定食の用意があり、1日に2品の日替り定食が提供されるそうだ。

注文を終えると、厨房から心地の良い揚げ物の音が聞こえてくる。カラカラというこの音は、どうしてこうも人を幸せな気持ちにしてくれるのだろう。

カウンターと厨房の距離は近い。店長さんの所作、手捌きに思わず見とれてしまう。尋ねてみたところ、提供の速さを心がけているとのこと。

特に働いている人にとって貴重な休み時間のお昼は、可能な限り時間を取らせないようにしたいという想いがあるそうだ。

そうそう、お店のインスタグラムアカウントでは料理の写真が毎日投稿されている。

見るとどんどんお腹が空いてくるから、料理が届くまでの間、投稿をチェックして気持ちを高めておくのもいいかもしれない。

そんなことを考えていると、続々と並べられていく料理たち。とり天をはじめ、おひつからふんわりと盛られたご飯や具沢山の味噌汁、小鉢がお盆の上に並べられていく。

定食が出来あがっていく様子はいつ見ても、お客さんをワクワクさせてくれるものだ。そしてついに、定食とご対面。あんかけに全身を潜らせたとり天が、より一層存在感を増している。

主役を引き立てているお皿も、とても魅力的だ。

定食の食べ始めは人によって分かれると思うが、僕は味噌汁から。ほっとする味が、束の間の楽園へ連れていってくれる。

続いて、メインのとり天を一口。揚げたてを頬張るのは、このうえない幸せ。

鶏肉は油で揚げると、衣のサクサクした食感と引き換えに鶏が本来持っている水分を失い、食感がパサパサになりがち。

その点、asatteさんのそれは違う。弾力があるうえに、しっとりとした仕上がりなんだ。

あんかけの味つけはご飯が進むのはもちろん、塩気が前面に出ることはなく、生姜の風味が良いアクセントになっている。

やみつきになる、という表現はこういうときに言うべきだと思う。

ご飯、おかず、味噌汁、小鉢と、順繰り順繰りに箸を進めていくときこそ、日本人に生まれて良かったなと思える瞬間の1つ。

ちなみに、オーナーさんが定食に興味を持ったきっかけは、もともとお酒が飲めなかったから。

お酒を頼む必要がなく、ちゃんと食事ができるところを求めていて、自分が考える “あったら良いな” というお店を作るとき、それが定食屋だっただけとのこと。

日替り定食のラインナップの多さは、そんな想いがあるからかもしれない。

定食を食べに北参道へ。

定食とは、魔法のようなものだ。

おかずによって白飯がいろいろな味へと変化をしていくから、楽しみが無限大に広がる。

誰しもがかかったことのある魔法を、ここでは毎日まったく異なる具材で感じられる。

もしかしたら、その日に出会った定食が最初で最後かもしれない。

そんな定食屋オリジナルの高揚感を、みんなにも味わってほしい。

おっと、束の間の楽園も終わりの時間がきたようだ。

明後日に北参道で仕事がありそうだし、また足を運ぼうかな。

それでは、ごちそうさまでした!

今回訪れた場所はこちら

◾️お食事処 asatte(アサッテ)

東京メトロ副都心線「北参道」駅より徒歩3分。毎日1品の日替り定食を提供。ホームページを持たず、昼と夜はそれぞれ営業開始の30分程前にInstagramへ投稿し、これまでの飲食業の型にはまらないスタイルが北参道エリアで働く人たちの胃袋を掴んでいる。

住所:東京都渋谷区千駄ケ谷3-2-8

Instagram:@asatte._.menu

※営業時間や定休日などは上記Instagramのご参照をお願いします。

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■オサダ カツノリ − 取材・執筆

とにかく食べることが大好き。そのなかでも、手頃な値段で作り手の様子を見ることができて、どんなテーマパークよりもワクワクするのがラーメン。次にお酒が好き。おいしいツマミと料理があれば、グビグビと。音楽はブラックミュージック寄りのものを好んで聴きます。三浦大知さんは、自分の最も尊敬できる人。

Instagram:@katsupin0218

■コバヤシ ヒロト – 撮影

ファッションや音楽、カルチャーはもちろん好きですが、1番好きなのは “人が作ったモノ”。モノに込められた想いやストーリーを、写真を通してみなさんに届けていきたいです。

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■シミズ シュン – 編集

チトセの代表と編集長、カメラマンを務めています。“僕らが楽しく生きるために” をテーマに、親しい友人から話を聞いているような、そんな等身大のメディアを目指して。「楽しいから楽しむのではない。楽しむから、楽しいのだ。」という言葉を大切にして、日々を生きています。

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2021-01-31|
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