並木一樹のインテリア。

周りから一目置かれる、センスのある男の子たち。人は彼らを”シティーボーイ”と形容する。好きなことに対して彼らの目は嬉々としていて、自分の”好き”という気持ちを大切に生きている。

人生を楽しむためのコツを彼らは知っている、そんな気がするんだ。だからこそ、シティーな彼らに聞きたくなった。君たちは何が好きで、そのセンスはどうやって手に入れて、今は何を考えているのか。

シティーボーイを紐解くことで、僕らが楽しく生きるためのヒントを探ってみようじゃないか。

今回お話を伺ったのは、原宿にあるヘアサロン「BRIDGE」(ブリッジ)で副店長を務めるスタイリスト、並木 一樹(ナミキ カズキ)さん。最近はインテリア、特に植物に凝っていて、ボタニカルな暮らしを突き詰めている最中。

並木さんはヘアスタイルやファッションについて聞かれることは多いから、いつもとは違うことを話して新鮮だったと僕らに伝えてくれた。これから1人暮らしを始める人、新生活に向けて少し空気を変えてみたい人、参考にしてみてね。

 

_高校生の頃、実家にいたときにインテリアに興味を持ち始めた並木さん。特にきっかけがあったわけではないけれど、誰にでもある自分の部屋をおしゃれにしたいという時期が彼の元にも訪れた。

お金もそんなになかったり、実家なこともあって本格的には手を出せなかった当時。東京で1人暮らしを始めたことで、高校のとき描いていた理想の部屋に、一歩ずつ近づいていく。

インテリアに関する投稿をここ最近よく見かけますが、凝りだしたのは高校生の頃だったんですね! なにか目標があったりするんですか?

「ここ1,2年でYouTubeを始めたのもあって、自分の”好き”が皆さんにより可視化されるようになり、見ていただく機会が増えたんだと思います。

おこがましいかもしれないけど、自分が発信したものを見てくれる方にとって、ライフスタイルのお手本になるような存在を目指しています。

ただの美容師という存在に留まりたくなくて、ヘアスタイルだけではなく、ライフスタイルも提案できる美容師が目標です」。

料理や筋トレなど、興味のあるものにはなんでも手を出してみる。植物もそうした興味のあるものの1つとのこと。ミーハー心を大切に、好きの触手を広げつづける並木さん。

部屋作りをするうえで、この人の部屋がカッコいいなあとか、参考にしたことはなかったのかな?

「この人、という具体的なロールモデルはないですね。強烈なきっかけ自体はないんですけど、植物自体は昔から好きで、インテリアの雑誌をよく見ていました。雑誌を見るなかで、自分のセンスで良いと思ったものをピックアップして取り入れてます。

こういう部屋にしたいだとか、ゴールがありここに到達するために何を集めようかみたいなことは考えていなくて、もともと好きだったり家にあったものを、どうせやるなら極めたいなあと思って様々カテゴリーごとに集めているような感じです。」

理想の部屋があり、そんな部屋を作るためにどこから集めようかということではなく、日々触れるものに対して己のセンスを頼りに取り入れていく。

結果、様々ジャンルの違うものはあれど、統一感のある部屋が完成しているのだから脱帽するほかない。

「同年代の人よりかは、自分よりも10、20上のご自分でサロンを持っているオーナーさんと話すことがよくあるんですけど、そういう方達って自分の好きなものをめちゃくちゃ突き詰めているんですよね。

そうした方達から語られる”好き”からは、かなり刺激を受けてます。じゃあ自分の好きなものってなんだろう、突き詰めたいものはなんだろうというのを考えたときに、”植物”という存在が自分のなかで自然とでてきて。

美容師って無難にやっていくとつまらなくなってしまうんですよね。お客様にヘアスタイルを提供しつつ、それだけではなくてその方の本質的な魅力をもっと深くする、そして浮かび上がらせるのが仕事かなと自分は思っています。

日常に植物があると、日々水をあげたりして世話をする時間を通して、ちょっとした繊細な時間が生まれたりして。それが仕事でお客様と向き合うときにも活きてくる気がします。

先輩方に刺激を受け続けた結果、ボタニカルに落ち着くっていうのもなんだか面白いですよね。

自分の名前が並木一樹なので、”並んでいる木に一つの樹木”ということもあって、本能的に惹かれているのかもしれません。

冗談ですけどね(笑)。でも根源の部分でそう思ってるのかも…しれないです」。

ライフスタイル系の雑誌でも、植物のある暮らしは推奨されている。植物を取り入れた暮らしを実践している並木さんの、それ以外の部分でこだわっていることはなんだろう。

「海外の部屋の雰囲気をだせたらいいなとは思っています。海外の部屋の写真集を見て、この雰囲気を取り入れたいなとインスピレーションを湧かしていますね。

モダンでスタイリッシュ、そこにリラックスの要素があれば理想的。鮮やかな色味を使うよりかは、落ち着く色のバランスを意識しています」。

たしかに、色味は目に優しいもので構成されていて、心地いい雰囲気。うららかな光が射しこむ部屋は、この場所だけ時間の流れがスローになったかのよう。

こんなに落ち着く部屋、なかなかないですよね…。並木さん、おしゃれな部屋にするために、僕らはまず最初に何をしたらいいのでしょう?

「難しい質問ですね…(笑)。床を変えること、じゃないですか? そうそう、この部屋の床も、もともとはよくあるフローリングなんです。

それでも十分きれいなんですけど、雰囲気を格上げしたいなら床を変えた方が絶対良いと思いますね。」

え、もともとの床じゃないんですか! 違和感なく部屋の雰囲気に馴染んでいて、全体のトーンを引き締めている…さすがだ。

言われてみればたしかに、床っていつも視界に入る場所。だからこそ、床を変えれば雰囲気が一気に変わりそう。というか、そもそも床って売ってるんですね…。

それってもしかして、入居するタイミングで床が気に入らないと思っていても、問題ないってこと?

「そうです。水回りとか日当たりさえ気に入ればかな。床を変えるのはおしゃれな部屋にするための第一歩だと思います。

この部屋が普通のフローリングだったら、まあそれでも良く見えるとは思うんですけど、引き締めるものがなくて格が下がっちゃうと思うんですよね。

今ってヴィンテージ風の床がプラスチックのタイルで売っているので、自分の好きなように変えられます。このタイルもオンラインで買っていて、事前に壁から壁の長さを測ったりしました。

結構大変なんですけど、その作業も楽しいし。あとは、『WALPA』(ワルパ)ていう海外の壁紙を売っているお店があるんですけど、

剥がせる壁紙なので、最悪もともとの壁が気に入らなくても解決できちゃうという(笑)。便利な時代ですよね」。

恐れ入った現代。そんな便利な時代だったとは。住むことさえできればあとはカスタムし放題なんて、夢の広がる話だなあ。

落ち着きのあるインテリアがあふれる部屋を生み出した並木さん。部屋自体に留まらず、普段の暮らしに関しても、変化があったそうだ。

「大きく変わったこととしては、普段訪れるショップが変わりました。青山の『CIBONE』(シボネ)はインテリアだけではなくて洋服も売っているので、ライフスタイルの参考としてよく見に行きます。

インテリアショップ以外にも、カフェに行く際も内装やインテリアを意識して行くようになりました。この内装が気になるから見に行ってみようというのがきっかけになったり。

先日は浅草の『FUGUREN』(フグレン)を訪れました。コーヒーも楽しみにしていましたが、何より内装を見ようと思って行きましたね。インテリアを見る目線がより能動的になった気がします。

あとは海外の1人旅が好きなんですけど、今度北欧諸国にも行く予定です。寒いので室内で大半を過ごすことから、インテリア関連の文化が発展してきた国なので、街中を歩きまわって内装、インテリアを観察したいと思ってます」。

日々暮らしていくうえでも目線が変わってきた様子。ますます僕らもインテリアにこだわりたくなってきたな。

ということで、並木さんが普段よく行くショップを紹介してもらった。

■CIBONE(青山)

 

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■MIGRATORY(中目黒)

 

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■SHARK ATTACK TOKYO(足立)

 

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■Journal Standard Furniture(渋谷)

 

■ACME(渋谷)

 

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名前を聞いたことがある有名店から、初めて聞くお店まで、どのお店も今度の週末訪れてみたくなるような魅惑的なラインナップ。

「休みの日は事あるごとにリアル店舗に行きます。インテリアは実物を見ないとイメージが湧かないですし。

あとは、Casa BRUTASさん等の雑誌や、BEAMSさんが出してる『BEAMS AT HOME』、その他海外の写真集など、アナログ的に見て感覚を養っています」。

やはり洋服に限らずインテリアであっても、実際にお店に行き自分のセンスで確かめることが重要なのは変わらないみたい。

そうして自分の”好き”を部屋中に集めてきた並木さん。今まで購入してきたインテリアのなかで、特におすすめだというアイテムを聞いてきたよ。

「少し奇妙な花と花瓶ですよね。でもそこがなんだか気に入って買いました」。

「エバーフレッシュ という植物で、葉っぱの形が好きで。週1回くらいの頻度で水やりをしています。毎日しないといけないのでは? と思う方がいるんですけど、頻繁にすると根腐れしてしまうので週1回がちょうどいいです」。

「レコードはそのときどきで気になって買ったものを流しています。最近は山下達郎さんをよく聴いていますね」。

「コップはCIBONEで買うことが多く、特にブランドは気にせずに形が素敵で気に入ったものを購入しています。日本酒を飲むときはこれ、ビールを飲むときはこれ、と言ったように飲むものに合わせて買っています」。

「流木はその存在自体でアートだなと感じて買いました。自然が好きなので、自然の作るアート、素敵ですよね。友人にはなぜに流木!? と驚かれることが多いです(笑)」。

なるほどなるほど…。こうして聞いているとモノが溢れてしまうんじゃないかと思ってしまうけど、写真から見てもわかる通り、繁雑になってはいない。この秘訣はなに?

「モノを増やしすぎちゃうとゴタゴタとしてしまうと思うので、”引き算”をすることが大事なのかなと思います。カテゴリを増やしすぎないことは意識してますね。

あとは植物もたくさん置いてあるけど、吊り下げたりして、高さに変化をだして目線が下に集中しないようにしてみたり」。

並木さんはテーマを設けていないと言ってたけど、無意識的に”引き算”をしたり、空間の使い方を考えていたり、なるべくしてこうなったというセンスに溢れた部屋なんだなと再確認。

僕らが並木さんから学んだことは、まず床を変えること。そして、ウェブで情報を集めることも大事だけど、なによりもリアル店舗に足を運ぶこと。

実際に目で見て手で触ることで、センスの種を育てることが重要だね。最後に並木さん、インテリアにこだわるようになったことで、手に入れたことを教えてください。

「”余裕を持つこと”を良い意味で意識するようになりました。植物に水をあげたり、丁寧に世話をするのって、忙しくてあらゆることに追われていたら構っていられないと思うんです。

あえて1日の流れに間を置く時間を作るというか、他のことを考えない時間を意図的に作って、心に余裕を持てるようにする。それがお客様と1人1人丁寧に真摯に向き合うことに繋がると思うので。

インテリア、特に植物にこだわるようになって良かったと、改めて思います」。

並木さん、ありがとうございました!

並木さんのような部屋を目指して、僕も頑張るぞー! まずは1人暮らしのための貯金からだ!(まだまだ道のりは長い様子…)

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