BARで過ごす素敵な時間〜The SG Club〜

外でお酒を飲むことはあっても、どうしても安くてたくさん飲める居酒屋にいってしまいがちな僕らの世代。

BARというものは男の子の憧れで、一度は行ってみたいと思っている人も多いと思う。

「ちょっとだけ背伸びをしたい日には行きつけのBARで飲む」なんて、いかにもな感じがして良い。

けれどBARというものは、お店に入るまでにいろいろ考えてしまって敬遠しがちなのもまた事実。

スーツで行ったほうがいいのか。お酒に詳しくないから何を頼めば…。

今回は実際に僕らがBARに行き、バーテンダーの方にお話を伺ってきたよ。

「BARには行きたいけど…。」と躊躇しているみんなの背中を押すことができたらいいな。

神南にある一軒のBAR

渋谷で用事を済ませた帰り道。

このまま帰るのはなんとなく惜しい気がしたからあてもなくブラブラしていると、一軒のお店が目に留まった。

外に出ている看板に「カレー」の文字があったから、ご飯屋かな? と思って中の様子をうかがうと、どうやらそのお店はBARらしい。

そのBARの名前は「The SG Club」。

お酒は苦手じゃないけどたまにたしなむ程度で、お酒の種類だってそんなに詳しくはない。いつも飲むのはレモンサワー。

話を戻すと、BARには前から行ってみたいとは思っていた。

だけどBARというところは、「スーツをぴしっと着た男の人が行くところ」なんていうイメージがあって、行きたくてもどうしても気後れしてしまう。

そんな今までとは決別したい。改元したし、新しいことに挑戦するのにはグッドなタイミング。

ドアに手をかけ、いざ店内へ。

緊張しつつも、少しの勇気を振りしぼって扉を開ける。そこには、僕がはじめて見る世界が広がっていた。

バーカウンターの向こうでバーテンダーの方がお酒を作っている。棚に並べられた、数種類のお酒の瓶。

訪れたのは休日のお昼過ぎ。もうすでに何人かの客が席についていた。

「どうぞ。」とカウンター席に案内され椅子に腰掛けるも、なんだか緊張してしまって、きょろきょろとあたりを見渡してしまう。

カウンターの向こうから、バーテンダーの方が僕の前にそっとメニューを置いてくれた。

ぱらぱらとページをめくるも、BAR初心者の僕は1杯目に何を頼めばいいのかわからなくて悩んでしまう。

そんな僕に気づいてくれたのか、バーテンダーの方から、「何を飲まれますか?」と声をかけてくれた。

「うーん。お酒にあまり詳しくなくて…。なにか、おすすめはありますか?」

「そうですね。普段はどういったお酒を飲まれます?」

あんまり苦くなくて、とか。度数の強いお酒はあんまり、とか。

僕の曖昧な受け答えにも親身になって耳を傾けてくれて、やっと決めることができた。

「No.1 Cup(ナンバーワン カップ)」というお酒。

No.1 Cup

イギリスのパーティーカクテル「Pimm’s Cup」というお酒を、日本のワンカップを使って表現。

ジンが ベースのフルーツリキュールである、「Pimm’s No. 1」も自家製で表現されている。

ジンや清酒とメニューに書いてあったから飲みにくいのかなと思いきや、そんなことはなく、ついゴクゴクと飲んでしまった。

入れ物もすごくかわいい。

「生姜が入っているので、 少し体調が良くないなっていうお客さんが頼まれることもあるんですよ。」

「へえ、そうなんですか。たしかに生姜の香りがするので、疲れた体に効きそうですね。」

なんて会話も交えつつ、お酒を楽しんだ。

地下に広がるもうひとつの空間

時間も過ぎて、お酒の入ったグラスも空になった。

まだちょっともの足りなさがあったから、もう一杯飲もうかななんて思っていると、「下の階でもお酒を飲めるので、もしよろしければいかがでしょうか?」と。

階段を下り、下の階へ向かうとそこにはまた違った空間が広がっていた。

扉を開け中に入ると、左右に広がるテーブル席、奥に構えているバーカウンターが。重厚感のある設えだ。

そしてなによりも、暗めの明かりに照らされたこんなにもすてきな空間でお酒を飲めるなんて、贅沢なことこのうえない。

カウンター席の椅子に腰掛け、2杯目のお酒を選ぶ。メニューをよく見てみると、上の階とは違う種類のお酒が載っていた。

様々なところに技巧が凝らされていて、ただお酒を飲むだけじゃなく、ワクワクする要素が散りばめられていて、一瞬も飽きることのない空間。

BARっていいなー。今まで足を運ばなかったことを後悔。

2杯目のお酒は、「Tomato Tree(トマトツリー)」というファンタジーな雰囲気のあるお酒に決めた。

トマトのお酒を人生で飲んだことがなかったので、メニューを見て即決。

「この、トマトツリーでお願いします。」

「かしこまりました。」

バーテンダーの方がお酒を作る姿って、なんであんなにカッコいいんだろうか。

ひとつひとつの所作が丁寧で、シェイカーを振る姿はずっと見ていられるほどだ。

「こちらが、トマトツリーになります。」

Tomato Tree(トマトツリー)

トマトの木を丸ごと飲むというコンセプトのカクテル。さまざまな材料を使って、1本のトマトの木を表現している。

木の実の部分がトマト、葉の部分がバジルとディル、樹液はギリシャのマスティハというガムの木の樹液のリキュール、花の部分はエルダーフラワーのリキュールを使っている。

上に乗っているのがワインと蜂蜜で煮込んだ甘いトマト。

リムの塩はマルドンというイギリスの海塩。

なにからなにまで初めて体験する味。コップに舌をつけると、縁の塩とお酒の甘みが一体となって、よりトマトの甘みが印象に残る。

トマトだからお酒は赤い色なのかなと思ったら違っていて、けれど、一口飲んで見ればたしかにトマトだった。

おいしい。ただただおいしいと感じたとき、余計な言葉は出てこないね。

BARって…。

時間が経てば経つほどBARの良さをひしひしと感じて、本当に今まで敬遠しがちだったことを後悔した。

仲の良い友人たちにもぜひ、BARを勧めてみたいと思う。

けれどやっぱりBARって、僕ら世代には店に入るまでにいろいろ考えてしまって、入りにくいというのがどこかにあると思う。

そんな悩みはみんなも共感してくれるところがあるんじゃないかな。

バーテンダーの方と話せる機会があったので、悩みや疑問をぶつけてきたよ。

Q&A about BAR

-僕のようにお酒のことについてあまり詳しくない人はメニューから決めるのが難しいと思うのですが、どうやって選ぶのが一番いいですか?

そういった場合はバーテンダーに任せるのがいいと思います。

お客様の普段飲まれるお酒をお伺いしたり、甘いや辛いなどの好み、またはそのときの気分など、はっきりしていなくてもニュアンスだけでも伝えていただければ、バーテンダーが提案してそちらを召し上がっていただくこともできます。

-今日の僕みたいに、ひとりで飲みにこられる方はいますか?

もちろんいらっしゃいますよ。

BARといえばやはりカウンターで飲むというのが醍醐味の1つでもありますから、それを楽しみにこられるお客様もいらっしゃいます。

-そうなんですか。複数人で来られるのはちょっと…という想いはありますか?

いえ、決してそんなことはありません。

複数人でいらっしゃった場合でもテーブルで一緒に来られた方と楽しんでいただけますし、その場合でも気になることがあれば、気軽にバーテンダーに話しかけていただければと思います。

-BARでのお作法やマナーかなにかはありますか?

うーん。お店の雰囲気にもよると思います。

大きな声で喋ってほしくないお店もあるでしょうし、隣の人に声をかけてほしくないだとか。

本当にお店によりけりだと思いますね。

-なるほど。じゃあ、BARだからというより、これってどうなんだろうと一般常識の範囲で考えたほうがいいってことですね。

そうですね。

BARだから気をつけなきゃいけないというより、同じ時間と空間を共有している人に失礼のないように、ということでしょうか。

-BARに訪れる際の服装についてなのですが、やはり、ぴしっとしたスーツやドレスで来たほうがいいですか?

これもお店によりますかね。海外などではドレスコードのあるお店も多いかもしれません。

日本でもまったくないとは言えませんが、ほとんどのお店は自由な服装でふらりと立ち寄ることができると思います。

-僕の今日の格好(黒のロングTにデニムで革靴)は大丈夫ですか…(笑)?

ぜんぜん大丈夫ですよ(笑)。

ただ、普段よりちょっとおしゃれをして出かけたいとき、カチッとスーツを着たいときにBARにお越しいただくのも楽しみ方の1つかと思います。

たまにはカッコつけたい日もありますもんね。でも、普段着でも盛装でも浮かずに楽しめるのがBARの良いところだと思います。

-年齢の若い方は来られますか?

「The SG Club」には比較的いらっしゃいますね。

話がすこし逸れちゃいますが、僕個人の考え方として、若いうちからたくさんのことを経験しておくことは大事だと思っています。

自分が経験してこなかったことを経験する最初の一歩って、すごく勇気がいると思うんですね。

初めてBARでお酒を飲む、初めて1人で映画に行く、初めて海外に行く。

小さな初めてを若いうちにたくさん経験することで、そこで得た成功体験が次の初めてへの背中を押してくれるんだと思います。

-最後に、BARに行きたいけどなかなか勇気の出ない人に、背中を押すような一言をお願いします。

さきほども言ったように、慣れないことをする最初の一歩というのはすごく勇気がいることだし、ためらいがちになると思うんですけど、いざその一歩を踏み出してしまえば、意外とへっちゃらなんですよね。

それが積み重なって、自分を自分たらしめる経験になるんだと思います。

BARに来るのも、さっき言ったように最初は勇気が必要で躊躇すると思うんですけど、来てしまえば案外どうってことなくて、新しい出会いや発見もあってとても楽しいところです。

-ありがとうございました。

最後の1杯

貴重なお話も聞けて、BARに対するイメージがガラッと変わった。

これから通ってみたいなと思いつつ、最後の1杯をお願いする。

最後の1杯は「カシスウーロン」。いつも行く居酒屋でも馴染みのあるこのお酒を、あえてBARで。

作っている最中に教えてもらったんだけいど、ここ「The SG Club」では事前にお酒の仕込みをしているらしい。

焼酎でいうところの「前割り」のようなものであり、提供までの時間を短くし、味もたしかなものを提供できるという。

そんな話を聞いていると、最後の1杯が完成した。

カシスウーロン

最高級のカシスと最高級の烏龍茶で作る、バーテンダーが本気で作ったカシスウーロン。

カシスはリッチな甘みのブルゴーニュ産。烏龍茶は香りがとても豊かな台湾の蜜香烏龍茶。

そして最後に炭酸を入れて、より上品に仕上げている。

僕は普段カシスウーロンはあんまり飲まないんだけど、この烏龍茶葉の香りの良さと、カシスの甘さのバランスが絶妙で感動してしまった。

“バーテンダーが本気で作ったカシスウーロン”、本当においしい。

今度は知り合いを誘ってまた一緒に来ようかな。

BARで過ごす素敵な時間

楽しかった時間ももう終わり。

飲みほしたグラスに泡だけが残っている。

「ごちそうさまでした。また来ます。」

「お待ちしております。」

店を出るとそこにはいつもの神南の街が。

急にふっと現実に戻った気がした。大げさではなく、いままで別世界にいたような気分。

初めて経験したBARという世界。

ちょっとでも行ってみたいと思っている人がいるのなら、絶対に行ったほうがいいよと僕は背中を押したい。

あなたがBARで過ごす時間が、すてきなものとなりますように。

昼でも、夜でも。夜中でも。

渋谷駅から歩いて10分ほどの位置にあるBAR、「The SG Club」。

喧騒から少し離れ、どことなくゆったりとした空気が流れている神南エリアにこのお店はある。

カジュアルにごくごく飲む “Guzzle” 、ゆっくり飲む “Sip” 、異なるコンセプトの2つのバーがあり、1階と地下1階に分かれているのが特徴。

1階のGuzzleはお昼前からオープンしていて、昼からちょっと1杯なんてことも。

太陽が上っているうちだと差し込む光がお店に明るさをもたらす。

壁1枚、明かり1つにも様々な思いや技巧が凝らされており、お酒を飲みながら、お酒だけでなくお店にあるすべてのものが私達を楽しませてくれる。

地下1階のSipは18時からのオープンであり、Guzzleとは違った世界が広がっている。

地下のために窓がなく明かりのみでの光となっているが、その光の明暗のバランスが絶妙でつい見惚れてしまう。

細部の細部にまでこだわり抜いたここ「The SG Club」。

BARに行ったことがある人もない人も、一度足を運んでみてはどうだろう。

店舗詳細

The SG Club

住所:東京都渋谷区神南1-7-8

電話:03-6427-0204

時間:[日〜木]11:30〜翌2:00、[金・土]11:30〜翌3:00 (Sipは18:00〜)

休み:不定休

HP:The SG Club

 

2019-06-09|タグ: ,
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