【顔の見えるお店】SLIDER STORE@三軒茶屋

スライダーストアから数十メートル先にある、太子堂発の本格グルメバーガー店「ベーカーバウンス」。

お昼どきには店の外に大行列ができるほどの、地域に愛された人気店だ。

アメリカンダイナーの雰囲気を醸し出す店内には、古き良きアメリカを感じるポスターや置物の数々が。

僕も店の外にいるときから美味しそうにハンバーガーを食べるお客さんを見て、お腹が鳴ってしまった。

さっそくスタンダードなハンバーガーを注文して食べてみることに。

するとテーブルに運ばれてきたのは、まるでラスボスのような存在感でこちらを圧倒するハンバーガーに、ポテトとコールスローがついたセット。

食らいつくと、ボリューミーながら1つひとつの食材が上手く重なり合い、口の中が幸せであふれた。

なかでもこの自家製ケチャップが今まで味わったことのない甘味を感じさせ、ポテトにつけても相性抜群でやみつきになる。

ふむふむ。これは並んでいる人なんて気にせず、時間を忘れてかぶりつくのも無理はない。

その店内で目に止まったのが、さきほど宮川さんからも伺ったスタッフさんが着ているオリジナルTシャツ。

壁にも吊るされていて、やはり裏の住所が書かれたプリントがかわいらしい。

今までの仕事っぷりを側で見てきたオーナーの渡邊さんから、スライダーストアの宮川さんについて伺ってみることに。

あの方はどんな人?

—チトセ:宮川さんとの繋がりを教えて下さい。

渡邊さん:去年の夏辺りに働きたいと言ってくれて面接したのが最初の出会いです。「なんて目つきの悪い野郎なんだ! 喧嘩売ってんのか!?」ってのが第一印象ですね(笑)。でもあとから聞いたらすごく緊張していたらしくて。そんで向こうからしたら「なんてこの人はおっかない人なんだ」と思っていたらしいです(笑)。

—チトセ:(一同大笑い)でもよかった。おたがい第一印象は最悪だったのに、それでも縁があって一緒にいて。

渡邊さん:そんで付き合っていくうちに、彼のバイヤー時代の話から今後どういったことをやっていきたいのか、あらゆる話をするようになって。お店をやりたいって話をきいて、彼がいる間は自分が経験したことをさまざまな側面からお話させてもらっていました。

—チトセ:率直に宮川さんはどんな人ですか?

渡邊さん:そうですね、お店だと結構スカしているんで嫌なんですよ(笑)。ここにいたときはニコニコ元気よくやっていたんでね。オーナーとしての役柄が人それぞれあると思うので全然いいんですけれども(笑)。多様な人生遍歴を持っている方だなと思っています。深く話すと数々の経験が出てくるので、自分もそういった遍歴を経てここでこうやってハンバーガーを作っているので、自然と自分に重ねているところがあるんでしょうね。”他人事のようには思えない”、まさに自分のような存在だと思います。

—チトセ:プライベートではよく会うんですか?

渡邊さん:まったくないですね。お店がすぐそこなんで、会いに行くほど恋しくはならないです(笑)。やっぱりおたがい同じ店主の1人として接しているんで、宮川さんも頼ってばかりではダメだと思っているんでしょう。まあこれも自分が彼に指導したことなんですけれども。1年はこっちに来るなと言ったり、でもメンタル凹んだら「ハンバーガー食べに行ってもいいですか」なんて言ってくるときもあったりね(笑)。

—チトセ:なんて心の温まるエピソード…! 理想の師弟関係ですね。

渡邊さん:きっとこれから伸びていかれる方だと思いますし。まさにこれからの方なんでね。僕は陰ながら応援しています。

—チトセ:(なんてカッコいい方なんだ…)次に、宮川さんにTシャツを手がけていただいたと思うのですが、どういった経緯で作ることになったのでしょうか?

渡邊さん:僕は作ってほしいなんて一言も言ってなんですけどね、スカしている彼は頼み込んだなんて言わないでしょうけど(笑)。好きにしてくれといった感じで作ることになりました。

—チトセ:もともとスタッフTシャツはなかったんですか?

渡邊さん:なかったです。私服でいいんじゃないかと思っていたので、あまり作る気もなくて。でも彼の熱意に押されて、スライダーストアさんがオープンする記念に作っていただきました。ただ僕はそのスタッフTシャツが汚れてしまうと思って着ていないんですよ。逆にプライベートで大事に着させてもらってます。プライベートくらいお店から離れたいとはちょっぴり思ったりしますが(笑)。

—チトセ:(一同大笑い)では、本人の熱意に押されて作ったという感じなんですね。

渡邊さん:そうですね。かなり売れているみたいなので、自分は一切関わらないようにしています。壁に飾っているTシャツを見て買いたいと言ってくださる方もいらっしゃるんですけど、そのときは数メートル先で売ってますと案内したり(笑)。なので店舗で売れるのであればベーカーバウンスのアイテムを売ってくれて構わないと思っています。彼のお店でうちのアイテムが売れるというのは素直に嬉しいことですし。

—チトセ:飾ることでベーカーバウンスさんからスライダーストアさんに行かれる人もいたり、逆も然りという関係で。

渡邊さん:お互いそうしていい関係でいられるのはいいことです。本当にありがたいね。

—チトセ:最後に、17年間お店を構え続けてきたからこそ分かる、「地域の繋がり」を教えていただきたいです。

渡邊さん:もともとハンバーガー自体がジャンクなものだったので、ハンバーガーブームをここから広げることを目標にがむしゃらに動いてきました。自分が三軒茶屋という地域に頼るというよりは、自分が三軒茶屋を活性化させてやる! という考えでしたね。なので、ベーカーバウンスに来るために三軒茶屋に訪れるくらいの存在にならないとダメだと思っていました。

—チトセ:主体的に自分から行動して街を変えていくといった姿勢だったんですね。(今ではここ三軒茶屋、太子堂はれっきとしたハンバーガータウンになっている。有言実行だ。)

渡邊さん:こんな僻地で商圏的にはよくないですけど、お店をやるうえでは場所は関係ない。想いが形作っていくんだということを肝に命じていましたね。環境のせいにしたくないというのもありますし。スライダーストアさんもそういったことを考えたうえで、あの場所にしたんだと思います。

—チトセ:その点でも渡邊さんの魂が宮川さんにも宿っていたり?

渡邊さん:宿らなくていいです(笑)。でも、宿ってたら嬉しいことですね。なのでスライダーストアさんには、これからの三軒茶屋を引っ張っていくような地域の繋がりを作り、活性化してくれるお店になってくれればいいなと思います。

—チトセ:熱いお言葉、ありがとうございました!

<次頁:地域に根づき愛されるお店。繋がりを通じて作られる、ここにしかないアイテムを。>

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2019-12-30|
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