自転車の始め方。“自分だけの1台” を求めて。

自転車に乗って街を散策してみたら、あっという間にその魅力にとりつかれてしまった。

街を駆け抜ける爽快感、新たに見えた景色。

自分の自転車で、もっともっといろんな街を巡って、いろいろな人と会ってみたい。

「よし、自転車を買おう!」

そう思ったのもつかの間、自転車を選ぶときは何から考えればいいんだっけ? という漠然とした疑問が頭の中を渦巻く。

選ぶときのポイントって? お気に入りの1台を手に入れるにはどうすれば?

初心者丸出しの疑問とはいえ、わからないことはプロに聞くのが一番だ。

1記事目で登場していただいた、ニエンテの見城さんに教えてもらおう!

自転車って、どう選ぶ?

自転車を買いたいとは思うけど、たくさん種類があって、何が自分に合っているのかわからない。

Q. 選ぶ基準はいろいろあると思うのですが、まずは何から考えていけばいいんでしょう?

A. 「どういった使い方で、行動範囲はどれくらいか。そのイメージを固めておくのが大事だと思いますね。

街乗りがメインになるのであればそこまでスピードが出なくてもいい、小回りがきくもの。

遠くまでツーリングをしたいのであれば、ある程度スピードが出るようなスポーティーなタイプのものだったり。

そうやって自分のニーズを洗い出してもらって、それに合ったものからおすすめするようにしています。」

たしかに、ひとえに自転車といってもたくさんの種類がある。まずは自分のイメージを固めて、その先はプロの知識に頼っていけばいいんだね。

「でも、難しいことは考えずに見た目で決めちゃうのもありかと思います(笑)。

やっぱり見た目が良いとたくさん乗りたくなるし、乗っていて気持ちがいい。なにより大切に使うようになりますからね。

例えばここにある〈Tokyo bike〉はママチャリとロードバイクの中間という狭いゾーンのなかに、6車種もバリエーションがあります。

そのうちの3車種がスポーティーなタイプですが、どれも少しずつ乗り心地や使い勝手が違うので、見た目からお気に入りの1台を見つけるのも楽しいと思いますよ。」

やっぱり自分が直感的に良いと思ったものや、一目ぼれしたものは特に愛着が湧くというもの。自分の直感を信じてみるのも、運命的で素敵だ。

Q. でも、なかなかイメージ通りのデザインを見つけるのって難しいんじゃないですか?

A. 「そんなときは、カスタムするのがおすすめです。例えばハンドルを変えてみると、乗る時の姿勢や見た目の印象ががらっと変わります。

よりスポーティーに走りたければドロップハンドルにしてみたり、走行中の安定感が欲しければ手前にぐっと曲がったデザインにしてみたり。

安いものであれば¥2,000~3,000くらいから選べるので、気軽にご相談ください。ちなみに僕は弓形のハンドルに変えて、グリップもレザーのものにしています。」

最近新車に替えたという見城さんの自転車。たしかにハンドルが違うだけでぐっとクラシカルな雰囲気になって、レザーのグリップも良い味が出ている。

「あとはグリップやサドルですね。ここもレザーにしたりすることもできますよ。

レザーは経年変化で見た目も楽しめますし、乗っているうちにお尻の形にフィットして乗りやすくなってくるので、2倍楽しいです。

10~20年は平気で耐えるものなので、本体を変えてもサドルだけ付け替えてずっと使っていたりしますね(笑)。」

これまた良い色合いに変化したレザーのサドル…!

男子が大好きな “経年変化” という言葉にやられて、車種を決める前からサドルをレザーにしようという決意が芽生えてしまいそう。

「1万円くらいでもいろいろとカスタムは楽しめるので、パーツを変えていって自分だけの1台に仕上げてみるのも1つの楽しみ方です。」

“自分だけの1台” 、なんて良い言葉なんだろう。すでに頭のなかはいろんなイメージでいっぱいだ。

ベーシックに楽しむのももちろん良いし、乗り始めてちょっとずつパーツを変えてみる、そんな楽しみ方もいいかもしれないな。

そして、せっかく見つけたお気に入りの自転車なら、長く大事に乗っていたいというもの。

そのためには、メンテナンスが必要となってくる。

Q. メンテナンスが必要とは思いつつ、具体的には何をすればいいんでしょうか?

「長く乗っていただくために、メンテナンスはもちろん必要です。メンテナンスというと少し面倒なものに思われるかもしれませんが、そんなに大げさに考える必要はありません。

雨に濡れたら拭いてあげるとか、屋根がない場所に駐輪しているときはカバーをかけるとか、『劣化させない』ということを意識してもらえばいいかと思います。

どんな自転車でも、濡れたままでは錆びてしまいますからね。」

なにか特別な道具が必要だったり技術がいるのかと思っていたけれど、日々のケアが大事なんだね。

「あとは、1年に1回は購入したお店で見てもらうことをおすすめします。歯医者のようなもので、虫歯がなくてもたまにクリーニングをしてもらったりしに行きますよね。

そんなイメージです(笑)。そこでパーツの消耗や部品の故障がないか、プロの目でチェックしてもらえれば安心ですよ。」

自転車も人間のように、いわゆる “健康診断” が必要なんだね。長く付き合っていくために、日々の小さな心がけを大事にしよう。

Q. 自転車との付き合い方も心得たところで、最後に見城さんからのアドバイスはありますか?

「自転車を選ぶときは、ちょっとした “野望” を頭の片隅に入れておいてもいいかもしれません。

今は近所の散策だけでも、慣れたら少し遠出をしたいとか、スピードを出して走ってみたいとか、そんな小さな希望を伝えていただければ、それに合わせたご提案をしたいと思っていますので。

今の使い勝手と少し先の理想をイメージしてご相談してもらえれば嬉しいですね。」

自転車に慣れたときをもっと楽しむために、理想を固めておくのが一番の準備なんだね。

たくさん話を聞いて、理想の自転車を想像していたらわくわくしてきた!

見城さん、ありがとうございました!

みんなの “自分だけの1台”を教えてもらった。

見城さんの話を聞いて、少しずつ自分にもイメージが湧いてきた。

ただ、今想像できるものは何百種類と自転車があるなかで、自分が知っているたったの数種類に過ぎない。

もっと選択肢を広げるためには、すでに自転車を持っている人たちにそのこだわりを教えてもらうのがいいんじゃないか?

その自転車とのエピソードを教えてもらえば、  ”ちょっとした野望”  のヒントになるかもしれない。

理想の1台を手に入れるべく、自転車を愛用している先輩たちに話を聞いてみよう!

1. リョウジ

ブランド:PEUGEOT(プジョー)

価格:15万円くらい

リョウジが愛用するのは、オールブラックのボディにホワイトのブランドネームが映える、プジョーのピストバイク。

ピストバイクはトラックレースに使用される競技用の自転車だから、無駄を省いたシンプルなつくりが特徴なんだ。

Q. どうしてこの自転車を選んだの?

「やっぱりピストならではのミニマル感に一目ぼれしたね。

あとは、自動車のイメージが強かったプジョーが自転車を出しているんだ! という驚きもあって、自転車屋さんで見つけた瞬間にこれにしようと決めた。」

Q. この自転車のお気に入りのポイントは?

「ハンドル部分かな。パイプカッターで自分でカットしたよ(笑)。

個人的な意見だけど、こうしてカットすることでよりシンプルでかっこいいフォルムになるんじゃないかと思ってさ。」

Q. この自転車での思い出はある?

「基本的には街乗りであまり遠出はしなかったんだけど、どこへ行くにも乗っていたから、これに乗ると京都での学生時代を思い出すね。」

Q. この自転車を買って良かったことは?

もともとロードバイクに乗っていたんだけど、いろんな機能を省いたシンプルさがやっぱり好きで、見た目が良いから乗っていて良い気分になるね!

機能的な面では、チェーンが外れることもないしメンテナンスも楽だから、ズボラな自分には合ってるなって思うよ。」

もともとシンプルなピストバイクなのに、さらに要素を削ぎ落とすパイプカットを自分でやってのけてしまうんだから驚きだ。
そしてオールブラックのファッションに自転車の色も合わせるそのテクニック。自分の世界観をしっかりと持っているからこその選び方だね。

2. エミリ

ブランド:ARROW TRADING(アロー トレーディング)

価格:7万円くらい

レトロなフォルムがたまらないエミリの自転車は、西荻窪にある〈ARROW TRADING〉のもの。

なんとこのお店、希望すれば自分で自転車が組み立てられるんだとか!

Q. この自転車のお気に入りのポイントは?

「無駄なものを極限まで削ぎ落としたシンプルなボディが一番のお気に入りかな。あとはハンドルの形がすごくかわいいところ!」

Q. 自転車を買って良かったことは?

「自転車があると、気軽にどこでも行けちゃうからフットワークが軽くなる! 銭湯が大好きだから、家の近くのところにぱっと入りにいけちゃうのが嬉しいなあ。」

Q. この自転車での思い出は?

「やっぱり自分で組み立てたのが一番の思い出! 店主のやまちゃん(創業者の山田甚兵衛さん)と一緒に組み立てたんだけど、すごく仲良くなれて楽しかったし、なにより自転車に愛着が湧くからおすすめだよ!」

自転車を自分で組み立てるなんて考えもしなかったけれど、エミリのエピソードを聞くととっても楽しそうだ。

海外の映画に出てくるような “THE・自転車” というフォルムもたまらないね。スポーツタイプもいいけど、かわいいレトロなデザインも魅力に溢れてる!

3. マサヒロ

ブランド:gan well(ガン ウェル)

価格:9万円くらい

マサヒロが愛用するのは、サイクル用品大手の岩井商会が手がけるオリジナルブランド。

スポーティーなルックスから、爽快な乗り心地が想像できる。

Q. この自転車のお気に入りのポイントは?

「細くてクラシカルな雰囲気のフレームがお気に入り。クロモリという強度の高い素材を使用しているから、フレームが細くても大丈夫なんだ。

シックで趣のあるダークグリーンのボディもポイントだね。

Q. この自転車での思い出は?

「学生時代、真夏の炎天下のなか、友達とアワイチ(淡路島一周)をしたこと!

景色が良くて気持ちよかったけど、ロードバイクといえどさすがに疲れ果てて、帰りはハイエースに自転車を積み込んで帰ったよ(笑)。大変だったけど良い思い出!」

Q. この自転車を購入してよかったことは?

「学生時代は、出かけるときはいつもこれに乗って出かけていて、たくさんの思い出ができた。

東京にきてからはしばらく乗っていなかったんだけど、最近は彼女も自転車を購入したから、一緒にどこを走ろうか計画を立てるのが楽しいんだ!

これぞ青春! という “アワイチ” のエピソード。そうそう、慣れてきたらそんな楽しみ方もしてみたいんだ。

恋人との自転車デートも、きっと素敵な思い出になるね!

理想の1台を手に入れよう!

用途も趣向も三者三様。

みんなの自転車ライフに詰まっているたくさんのエピソードを聞くと、これからの自転車選びにも、わくわくが止まらない!

たくさんのアドバイスをもらって、準備は万端。どんな “自分だけの1台” に出会えるのか、僕の胸は期待に膨らんでいる。

さあ、自転車を乗りこなして、僕らの暮らしをもっと豊かなものにしよう!

記事の創り手について

サカモト タクミ – 取材・撮影・執筆

服や音楽、キャンプにバイク、興味のあるものは数知れず。”好き” と ”知りたい” の幅だけ人生は楽しくなる、そう考えています。読者の方にもそう感じていただけるよう、自分が好きと思うものはとことん、まだ知らないものはじっくりと、人生が豊かになるような記事を自分の言葉と感性でお伝えしていきます。

Instagram:@sktt99

シミズ シュン – 撮影・編集

チトセの代表と編集長、カメラマンを務めています。”僕らが楽しく生きるために” をテーマに、親しい友人から話を聞いているような、そんな等身大のメディアを目指して。「楽しいから楽しむのではない。楽しむから、楽しいのだ。」という言葉を大切にして、日々を生きています。

Instagram:@shun_booooy

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2020-07-25|
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