晩夏の季語に「夏深し」や「夏の果」とあるように、夏の暮れは過去を振り返りたくなる雰囲気に包まれる。夏の夕靄なんて、まさにその象徴だ。
僕らは日々更新されるトレンドを追って、新しい場所で、新しい体験をする毎日を送っている。
そんな過ごし方ももちろん良い。だけど、夏の暮れに思いを馳せて、あの日、あのとき、あの場所での思い出を振り返るような、そんな1日があってもいいと思う。
大切なあのときを思い出すことで、きっと、“今” という時間をより愛おしく思えるから。
でも、思い出にだって種類は色々ある。辛く、苦しい思い出。一方で、幸せな感情で満たされるような、かけがえのない思い出。
どうせなら後者を思い出し、幸せな感情に満たされたい。そしてそんな思い出を持つ代表格といえば、街やSNSで見かける魅力的なカップルたちだ。
今回の特集では3組のカップルを取材。彼らの思い出の地を巡りながら、SNS上だけでは知ることができない、2人の思い出を聞いてきたよ。
めまぐるしく過ぎる毎日だけど。それぞれの思い出を聞き、みんなが過去の大切な思い出を振り返るきっかけとなれたら嬉しいな。
移ろう季節とは反対に、変わらない思い出の地がそこにはあった。
1組目はまさと・りこカップル

左:りこ、右:まさと
先日4年記念日を迎えたまさと・りこカップルは、素敵な笑顔とさわやかなファッションが印象的。
会社員として働くまさとと、自身のブランド〈harenoti.〉(ハレノチ)のデザイナーを務めるりこのカップルは、その抜群の愛嬌とファッションセンスでファンが多数。
そんな2人は、今までどんな道を歩んできたんだろう。
--今日はよろしくお願いします!
まさと・りこ「よろしくお願いします!」
2人で作った思い出のブレスレット~dieci〜
--最初に、インテリアショップ&カフェ『dieci』(ディエチ)へ。ここにはどんな思い出があるのかな?
りこ「ここで開催されていたワークショップで、2人でサーミブレスを作った思い出があります。私がワークショップ好きなこともあって、彼が調べてくれて、一緒に作りにきたんです。」
りこ「1階に置いてある雑貨はどれもセンスが良くて、来るたびにチェックしてますね。私は輸入雑貨が好きなので、つい色々と見てしまいます。」
まさと「2階にはカフェがあって、たまにここでコーヒーを飲んだりします。」
--2人の今について教えて! 普段はどんなデートをしてるの?
りこ「最近は吹田の方とか、少し離れたエリアの雑貨屋さんまでドライブに行ってます。彼が車を持っているので、お出かけ先で大きいものを買えたりするので。」
まさと「あと定番といえば、梅田をぶらぶら歩いて、最後はお決まりのタイ料理店でカオマンガイを食べる、ですね!
月1回くらいのペースで、このコースを楽しんでます(笑)。
--カオマンガイを食べるところまで決まってるんだ(笑)! 2人とも、タイが好きなの?
まさと「2人とも大好きなんです! その気持ちが溢れて、昨年は本当にタイに行ってきました!
--異国の料理好きが高じて2人で現地まで行っちゃうって、想像するだけで楽しそう! 旅行はどうだった?
りこ「弾丸旅行だったんですけど、日本にはない文化を楽しめたり、現地の人とも仲良くなれて、とっても充実しました!
彼が新しいカメラを買ったばかりだったので、2人の好きな写真もたっっくさん撮れて!
コロナが落ち着いてまた海外に行けるようになったら、今度はヨーロッパに行きたいです!」
--楽しさが伝わるとっても良い写真! 早く海外旅行に行けるようになるといいね…! そんな2人がこれからしてみたいデートはある?
まさと「2人ともアウトドア派なので、キャンプに行ってみたいと思ってます。今は少しずつ道具を集めているところなので、いずれは富士山のふもとでキャンプをしてみたいですね!」
りこ「デイキャンプはやったことがあるんですけど、そのときは日が暮れて良い雰囲気になってきたところで帰ってしまったんです。
やっぱりキャンプは夜の雰囲気が素敵だし醍醐味だと思うので、今度は泊まりのキャンプに行くのが目標です!」
初めてのデート~万博記念公園~
--空が広い! 万博記念公園にはどんな思い出が?
りこ「ここは初めての1日デートで来た場所です。ちょうどこんな夏の暑い日でしたね。」
--1日デート! どう過ごしたんだろう?
まさと「初デートにも関わらずドライブデートにして、正直すっごく緊張していたんです。
もし会話が続かなかったら地獄じゃないですか(笑)。でも、まったくその心配は無用で、話が途切れることはなかったですね。
ニフレルという水族館に行ったり、エキスポシティでご飯を食べたり、万博記念公園のひまわりを見に行ったり…すごく楽しかったことを覚えています。」
--初回でドライブデートは思い切ったね…(笑)。でも、最初から相性抜群だったんだ! 2人の初めての出会いはどこだったのかな?
まさと「ルクアイーレという商業施設があって、僕はそのなかのカバン屋、彼女は帽子屋でそれぞれアルバイトをしていて、そこで仲良くなったのが最初の出会いです。
彼女のアルバイトの先輩と僕が仲良しでよく話をしていたら、彼女とも話すようになった、そんな流れですね。」
りこ「先輩が彼も含めてご飯に誘ってくれて、そこで仲良くなれたと思います。」
--先輩のおかげでもあったんだね。その後の話も聞きたいな!
まさと「初めて2人で遊んだのは、この公園に来る前日、京都の下賀茂神社のライトアップを見に行ったときですね。
みんなでご飯に行ってから2ヶ月くらいかな。2人でLINEをしていたときに、夏らしいことがしたいねって彼女が言ったんです。
当時僕は京都のお店に行くこともあったので、バイト終わりにドキドキしながら行きました(笑)。」
りこ「THE・ライトアップ! という感じではなかったんですけどね(笑)。でも、その日もとっても楽しくて、明日遊ぶのも楽しみだなあと思ったのは覚えています。」
--夏らしい、キュンキュンするエピソードだね。
まさと「今考えるとすごくスムーズです(笑)。それだけ彼女と自然にいれたということかな。」
2人の始まりの場所〜淀川〜
--ここは2人にとってどんな場所なの?
まさと「ここは僕が彼女に告白した場所です。夏らしいことがしたいと話していたので、万博記念公園に行ったあと、花火を買ってここに来たんです。
2人で手持ち花火をしたり、星を眺めたりして、意を決して告白しました。」
--初めての1日デートの帰り際だったんだ。告白した、その決め手はなんだったのかな?
まさと「やっぱりその1日、話が尽きなくてずっと楽しかった、それが一番の決め手です。
こんなに気が合って楽しくいれる人はなかなかいないと思ったんです。あとは、やっぱり満面の笑顔に惹かれましたね。」
--りこさんはそれを聞いてどう思った?
りこ「2人で遊ぶのは2回目だったので、正直ちょっとびっくりしました(笑)。たしか帰る寸前、最後の最後で言ってくれたと思います。
でも、私も本当に楽しくて、同じ気持ちだったのでとっても嬉しかったことを覚えてます。」
--2人とも同じ気持ちでいれる。簡単に聞こえるけど難しいことだよね。そんな2人が長く付き合っているなかで、大切にしていることってなんだろう?
まさと「長く続いてるのはやっぱり気が合うからかな? 笑いのツボが同じだったり、趣味が似ていたり。そのへんはぴったりですね。」
りこ「あと、彼は私の趣味を一緒に楽しんで、好きになってくれるんです。音楽とか雑貨とかカメラとかゲームとか、それこそたくさん。」
『りこちゃんは俺にとってのインフルエンサーやから!』って言って、私がゲームを課金したら彼も課金して(笑)。
私も彼の服をマネてみたりとか、そうやってお互いの知らないことを一緒に楽しむことができているから、一緒にいて楽しいし、世界が広がる気がします。」
--相手から色々なことを学んで、知ることができる。とっても良い関係だね! そしたら最後に、お互いの良いところ、尊敬できるところを教えてほしい!
まさと「夢だったデザイナーとして、自分のブランドを持って頑張っているところを本当に尊敬しています。
最初は当時やっていたモデルを続けようとしていましたが、やっぱりブランドをやりたいと考えて、アパレルの会社でスキルを磨き、念願叶って今のブランドを立ち上げて。
その間にはたくさんの地道な努力があったし、自分なりにいろんなことを考えながら動いてきたんだなって、横で見ていて強く感じます。
本当にしっかりしているなと思いますね。あとは、やっぱり笑顔が最高です!」
りこ「ありきたりに聞こえてしまいますが、優しいところです! そして、たくさん褒めてくれるところ。
私自身も素直で思ったことはすぐ口に出すタイプなのですが、彼は事あるごとに伝えてくれるので、恥ずかしいですけど嬉しいですね!」
柔らかな雰囲気と、暖かい愛情
2人が醸し出す柔らかな雰囲気、2人が見せる笑顔、2人が交わす何気ないやり取り。彼らから漂う空気は、周りの人を幸せな気持ちにしてくれる。
インスタグラムを中心に、たくさんのファンがいる彼ら。人に愛される、それは簡単なようで難しいことだけど、その笑顔が、雰囲気が、僕らの心を掴んで離さないんだろう。
そして特に感じたのが、まさとがりこに向ける暖かい愛情だ。随所に見られる彼が持つ優しさが、しっかりとりこを包み込んでいる。
そんな2人がこの先どんな道を歩んでいくのか、楽しみでしょうがないんだ。
動画でもチェックしてみてね。
みんなにカップルの雰囲気をもっと知ってもらいたくて、動画にまとめてみたよ。
よかったら、動画でもチェックしてみてね!
僕らの友達について
■まさと
Instagram:@masato_shirai_ |
■りこ
この投稿をInstagramで見る
Instagram:@rikoyamamoto |
今回訪れた場所はこちら
■dieci 天神橋店
“それがそこにあることで気持ちがほんの少し豊かになるインテリア” をコンセプトに、北欧の食器をはじめ、背景にストーリーのある品々がセレクトされている。2階にはカフェも併設されており、雑貨を見たら少し休憩、なんて過ごし方も良い。 Instagram:@diecicafe 公式サイト:http://dieci-cafe.com ※営業時間や定休日などは上記Instagramや公式サイトの参照をお願いします。 |
■万博記念公園
1970年に開催された日本万国博覧会、当時の先端技術を駆使して建てられたパビリオンが林立する未来都市空間。なんといっても太陽の塔が有名で、四季折々の花も美しい。近くには水族館やショッピングモールもあり、一帯で1日中楽しめる。 住所:吹田市千里万博公園1-1 Instagram:@expo70park 公式サイト:expo70-parkguide.jp ※営業時間や定休日などは上記Instagramや公式サイトの参照をお願いします。 |
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記事の創り手について
サカモト タクミ – 取材・執筆
服や音楽、キャンプにバイク、興味のあるものは数知れず。”好き” と ”知りたい” の幅だけ人生は楽しくなる、そう考えています。読者の方にもそう感じていただけるよう、自分が好きと思うものはとことん、まだ知らないものははじっくりと、人生が豊かになるような記事を自分の言葉と感性でお伝えしていきます。 Instagram:@sktt99 |
ジツカワ タクミ – 取材・執筆
“たくさんの人には知られていないけど、強く光るものにスポットライトを当てていく意識” を大切に、街やお店、モノや人に寄り添ってお伝えしていきます。 Instagram:@jitsu_tkm |
シミズ シュン – 撮影・編集
チトセの代表と編集長、カメラマンを務めています。”僕らが楽しく生きるために” をテーマに、親しい友人から話を聞いているような、そんな等身大のメディアを目指して。「楽しいから楽しむのではない。楽しむから、楽しいのだ。」という言葉を大切にして、日々を生きています。 Instagram:@shun_booooy |
※撮影時のみマスクを外しています。また、アルコール消毒、三密の回避、検温等、新型コロナウイルス感染症対策を徹底したうえで取材を実施しています。
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