みんなはモノを買うとき、何を基準に選んでる? 品質、値段、歴史背景?
いろんな選び方があるけど、“パケ買い=パッケージ買い” 以上にトキめく選び方ってないんじゃないかな。
どんな価値があるか詳しくはわからないけど、とにかく見た目が好き!
そんな自分の衝動に素直で冒険的な買い物は、何度やっても楽しいもの。
だとしたら、ワインでも“パケ買い”を体験してみない? 今回は、チトセからそんな提案をしてみたい。
とはいえ、ワイン選びってなんだか肩肘張ってしまって難しい。
種類は? 味は? 何年物? きちんとした知識がないと楽しめないのかな…。
「いやいや、見た目で選べばいいじゃん!」と教えてくれたのが、学生時代に住んでいた下宿先の近くにあったバルの店長。
「ワインと合わせる食事だって、写真の雰囲気で選んでるでしょ?」って。たしかに、ワインをパッケージから選んじゃいけない理由なんてないのかも。
そんなふうに、もっと気軽にワインを選んで楽しめたら、きっと良いよね。
このシリーズでは編集部があらゆる街に足を運び、ショップのオーナーさんに、パッケージで選びたいおすすめのワインや飲みたいシチュエーションなどを根掘り葉掘り聞いてくるよ!
それじゃあさっそく、あのお店の “パケ買いワイン” を教えてもらおう!
vol.1 SSYET@蒲田
初回に訪れたのは、蒲田にある『SSYET』(エス・エス・イエット)。
丁寧に仕上げられたスイーツを、コーヒーやお酒と合わせて提供するカフェ&バー。
オーナーである金井さんの「30歳までにカフェをオープンしたい!」という夢を叶える形で、今年6月にオープン。
早くも注目を集め、グルメ好きの間で話題になっている。
今回はそんなSSYETのオーナー・金井さんの“パケ買いワイン”を紹介するよ!
知識欲を満たしてくれる、ユニセックスなワイン
MITZI Gelber Muskateller 2018
--さっそくですが、おすすめの “パケ買いワイン” を教えてください!
金井さん(以下敬称略)「《MITZI Gelber Muskateller 2018》です。オーストリアで生産されているワインで、アルコール度数は11%と飲みやすく、ほのかな甘みもあるところが特徴。
エチケットラベルはワイン生産者の1年の生活サイクルをシンボル化していて、書かれている文章は四季折々の、ぶどう生産者に伝わることわざなんです。」
--シンプルだけど存在感があって、可愛いラベルですね!
金井「そうですね、誰でも手にとりやすいラベルだと思います。お店には男性も女性も来られるんですが、どちらにも合うユニセックスな感じを意識して選びました。」
--なるほど。ラベルそのものへの思い入れはありますか?
金井「このラベル、ワインができるまでの様子を絵にして載せているんです。すごく丁寧に描かれているんですよね。
ワインを作る工程って知らない人がほとんどだと思うんですが、文字で知るよりもこうやって絵で見た方が分かりやすいと思うし、楽しいんじゃないかなって。
それからことわざも、調べてみるとへえ! って思えるような知識につながったりして。わたしたち20代30代って、知識を取り込んでいくのが楽しい時期かなとも思うので。」
--たしかに、飲んでるときに調べたら面白そうです。「これってこういう意味なんだね」なんて話したり。
金井「そうなんです。印象的なパッケージに惹かれて “パケ買い” したうえで、意味もちゃんとあるっていうのが良いと思っていて。
飲み終わったあとも部屋に飾りたいなと思えるようなものを選べたらと思っています。」
--ワインから感じる「昔から行われてきた農業の知恵、製造工程に敬意を払って大切にしていく」というポイントが、金井さんの『直接会える空間を大切にしていきたい』という昔ながらの人との繋がりを大事にして、そのきっかけになる空間を提供していきたいという想いと重なりそうですね。
金井「はい。SSYETのカフェで提供するスイーツは、丁寧に作られたこのワインとリンクする部分があるなと思います。
ワインのセレクトをお願いしている友人がいるんですけど、その間に入ってくれている酒屋さんも、最近は若い人向けにラフに行ける雰囲気で運営されているところが増えていて。
だから洋服を買うように、店員さんと実際に話しながら買うのが良いんじゃないかなと思います。
ワインはネット通販でも買えるし、“パケ買い”ならそれでもいいのかもしれないけど、直接見て買うっていう選択をおすすめしたいです。」
--たしかに、洋服もネット通販で買えるけど、実際に店員さんと話して買う方が満足度が高い気がします。ちなみに、どんなタイミングで飲みたいワインだと思いますか?
金井「忙しい毎日のなかで、気の置けない仲間と飲みたいワインですね。」
--それは「丁寧に作られたものを、よく知っている人と飲む」ところがポイントなんでしょうか?
金井「このワイン、結構甘い味わいなんですよね。だから仕事終わりにキリッと飲む感じではないなと。わたしたちの世代って、毎日本当に忙しい人が多いと思うんです。
そのなかなかない休みに、何にも考えずに飲んでほしい。『このパッケージなんかおしゃれだから飲もうよ』って、気の置けない仲間の集まりに持っていってもらって。
そういえばこれってどんな意味なんだろうね、くらいの気持ちで飲めたら一番良いと思います。
こういう砕けた会話ってやっぱり、本当に仲良くないとリラックスしてはできないから、そんな場で飲めたら幸せかなって思います。」
--「気軽に、気兼ねなく飲める」という点で、『気の許せる友だちと』 っていうのがポイントなんですね。このワイン、何に合わせて飲むといいでしょうか。
金井「カカオ70%くらいのビターなチョコレートとか、フルーツと生ハムを合わせたおつまみはどうでしょう。」
--美味しそう…! ワインに何を合わせるのかっていうのは、いつもどのような視点で選んでいるんですか?
金井「お店だと季節に合わせて作ることが多くて。あとはどちらかというとスイーツ主体で、そこに合うワインをぶつけていく、ペアリングしていくっていう流れです。
だから取り扱うワインも自然と甘めのものが多くなっていくんですけど、友だちといるときなら、そういうの関係なく好きに考えられますよね。」
--特別な準備をしなくてもワインは楽しめるし、すごく凝ったおつまみを一生懸命作らなくても、その場にあるもの、切ったら食べられるようなものを合わせたら良いってことなんですかね。
金井「うんうん。このワインが主役になるには、そういうおつまみが合うと思います。その辺で買った、ちょっと持ち寄ったもので。
仲の良い2人で、ミニパーティーをする気分で飲めるワインです。料理が得意とか関係なく美味しく飲めて、いまの時代のゆるい雰囲気にも合うような感じがします。」
--ワインってやっぱり敷居が高いというか。こういう味だからこういうものを合わせなきゃいけないって頑張りすぎちゃうことが多いんです。でもこうやって 『気軽に飲んでいい』 ってプロの金井さんから言っていただけると、わたしたちも楽しみやすくなりますね。
これなら、わたしにも選べそう。
目で見て嬉しいお酒は、いつもの時間を新鮮に感じさせてくれるんじゃないだろうか。
いつもの仲間、いつもの場所。そんな心地よい空間にこそ、パッケージにこだわってワインを選ぶのはどうだろう。
想像してみて…ほら、楽しそうでしょ? そうと決まれば、“パケ買い”に出発だ!
今回訪れた場所について
■SSYET(エス・エス・イエット)
蒲田駅前の喧騒を抜けて徒歩10分。川沿いにひっそりしっとりと構えているSSYET。“ネット社会のなかで、直接会える空間はいつまでも大切にしたい” というオーナー金井さんの想いによって作られる暖かな空気が心地よく、何度でも訪れたくなるお店。丁寧に仕上げられ提供されるスイーツや料理はもちろん、こだわりの内装や金井さんの朗らかな人柄にメロメロになること間違いなし。 Instagram:@ssyet_tokyo ※営業時間や定休日などは上記Instagramのご参照をお願いします。 |
記事の創り手について
■トミオカ ハヅキ – 取材・執筆
美味しいものを分け合えば、人類みな友だち! こんにちは、ロックとビールが生きがいの富岡です。持ち前のオタク気質を発揮して、世界に溢れる “グッときた!” を集めるべく奔走する毎日。皆さんに、この “グッ!” が届くといいな。 Instagram:@2549.tom |
■シミズ シュン – 撮影・編集
チトセの代表と編集長、カメラマンを務めています。”僕らが楽しく生きるために” をテーマに、親しい友人から話を聞いているような、そんな等身大のメディアを目指して。「楽しいから楽しむのではない。楽しむから、楽しいのだ。」という言葉を大切にして、日々を生きています。 Instagram:@shun_booooy |
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